こんにちは。ペティートです。
今日は写真とプリントについてお話させていただきます。
少しマニアックな内容になりますが、
私にとって作品を表現する上で欠かせない部分なので、
今日はがっつりと語りたいと思います。
日頃考えていることをまとめたくて書いている部分もありますので、
読み飛ばしていただいても大丈夫です。
お時間ありましたらお付き合いください🙌
私は展示をする際にこだわっていることが何点かあるのですが、
そのうちのひとつがプリントをする用紙です。
私の場合はピクトリコのソフトグロスペーパーというアート紙をメインに使用しています。
ソフトグロスペーパーは微光沢の紙なのですが、
程良く光沢が抑えられていて、
紙そのものがナチュラルな白をベースにして作られているため、
プリントをするとしっとりと落ち着いた雰囲気の写真になります。
紙の質感も心地よく、
表面には極僅かな凹凸があるため、
表面がツルツルしている紙よりも個人的には温かみがあるように感じています。
写真と言えば光沢紙というイメージもあるかと思いますが、
私は光沢のないマット紙、もしくは微光沢の用紙が断然好きです。
単純に好みというのもありますが、
あえて使っている理由もいくつかあります。
ひとつは、展示をした時にライトの影響をあまり受けないことです。
私は色の世界も好きなので、
反射光が入ることによって色の印象が変わることを
できるだけ抑えたいと考えてマット系の紙を使用しています。
フォトパネルやアクリルなしの額縁で展示しているのも、
色や質感も直接見て楽しんでいただきたいという考えから、
そのようなスタイルをとっています。
(紙をベースに作っているため湿気や紫外線等による影響は多少受けます。
そのため飾っていただく時は、風通しがよく、
直射日光も当たらない場所をおすすめしています。
額縁の場合はアクリルを同封しますので、
お客様のお好みに合わせて飾っていただけるスタイルにしています)
もうひとつは個人的主観になってしまいますが、
マット紙にプリントすると作品によっては
写真のようにも絵のようにも見えることがあり、
そのことを面白いと感じているためです。
作品を観てくださった方からも何度か
「これって絵ですか?写真ですか?」と聞かれたことがあるのですが、
どちらにも見えるということが新鮮で、
そういう風にも見えるんだという新しい発見になりました。
そこから写真と絵では観る人の印象は何か変わるのかなと考えたり、
そこに何かしらの先入観があるのだとしたら、それを取り除くことによって、
作品そのものをもっと直感的に楽しんでもらえるのかなと考えるようになり、
マット紙を中心に表現していこうと思うようになりました。
ここまでお話すると光沢紙に否定的なようにも聞こえるかもしれませんが、
光沢紙は光沢紙で色鮮やかさ、鮮明度、透明感、瑞々しさ等があり、
作品によっては光沢紙で表現した方がぐっと魅力が引き出されると思っています。
作品と用紙の相性を考えて、
正直マット系じゃない方がいいなと思う時は私も用紙を変えています。
そんな風に、写真はプリントする用紙によって作品の印象が変わるため、
気になる用紙があれば日頃から積極的に試すようにしています。
先日もEIZOガレリア銀座で伊勢和紙のプリント体験が開催されていたので参加してきたのですが、
和紙特有の温かみや柔らかさのあるテイストになりました。
(このことについてもお話したいことはあるのですが、
ちょっと止まらなくなりそうなので今回は我慢します😂)
一口で光沢紙、微光沢紙、マット紙と言っても、
用紙の種類はそこからさらに細分化されていきます。
どの用紙がいいのかなんて全く分からなかった頃は
その膨大な種類の紙を前にして正直涙が出そうになったので、
私の場合はざっくりとマット紙が好きという所から
プリントの世界に入っていきました。
そこからプロの方々のお力を借りながら様々な用紙を試すようになるのですが、
プリントをする度に新しい発見があり、
自分の写真とも向き合うきっかけにもなり、
こんな風に表現をしていきたいという明確なビジョンにも繋がっていきました。
用紙を含めてどう作品作りをしていくかというのが面白い所でもあり、
今後も追求していきたい課題でもあります。
普段はあまりこういうお話はしないのですが、
最近展示の機会も多くいただいているため、
日頃どのようなことを考えて制作をしているのかを
今回はプリントを通してお話させていただきました。
展示を観に来てくださった時は、
紙の質感や色合い等も含めて楽しんでいただければ幸いです。
話し始めてみると、まだまだ語りたいことが出てくるのですが、
また別の機会でお話したいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました😊
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